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インタビュー連載 ・タッチタイピング指導事始め 
その1、時代が求める価値ある技能
「各界の長老たちには独自の成功体験というものがありましてね」。文科省のパソコン教育担当幹部が言いました。「俺たちの時代にはパソコンなんてなかったぞ。どうしてわざわざ必要なんだ、というのですよ。なくても自分たちはそこそこ成功した、という体験がパソコン教育普及を阻害する原因になっているのです」。確かに、パソコンで学ぶ体験はまだ日本社会共通のものにはなっていません。加えて、日本人に強いキーボードアレルギー。しかしタッチタイピングが21世紀に生きる子どもたちに不可欠のものであることは間違いありません。新しいことに挑戦する新学期。タッチタイピング学習の専門家、吉田真・日本パソコン能力検定委員会副会長に指導のコツを聞いて掲載します。

(インタビューは教育ジャーナリスト谷口泰三:教育タイムズhttp://www.taizou.org

――基礎的な質問ですが、タッチタイピングとは何を指しますか。

吉田: 手元を見ずに画面を見ながらキーを押す入力方法です。ブラインドタッチという言葉があります。タッチタイピングと同意語ですが、この言葉は和製英語であると同時に、ブラインド=盲目、という表現が差別的ではないかとの指摘があり現在では一般的ではありません。児童生徒たちには、タッチタイピングという言葉を教えてあげましょう。

――タッチタイピングはなぜ必要なのですか

吉田: パソコンなどのIT機器は、私たちの普段の生活と切り離せないものになり、パソコンを使いこなすことがますます必要となってきています。子どもたちにとっては、プレゼンテーションや調べ学習のまとめなど、表現力の基礎となります。そのためにも、タッチタイピングで文章を書く能力を身に着けることはとても重要なのです。タッチタイピングは、パソコンを表現する道具として使うための基礎基本なのです。その利点は@入力速度が上がるAキーボードを見ないので視点移動が少なく目の疲れをおさえられるB頭に浮かんだ言葉をすぐに画面に出せるので、パソコンを使って文章を考えながら創ることができる、などです。

――難しそうですね

吉田: 「そんなの自分には無理」と思う児童生徒も多いかと思いますが、正しく練習さえすれば誰でもできるようになります。現にIT先進国のアメリカ、フィンランドなどでは小学校高学年児童のほとんどはタッチタイピングができるといわれています。

――でも学校の先生の中にも「タイピングはどうも」という人は沢山いますね。

吉田: 大人はできない方がほとんどです。子どものころに家にも学校にもパソコンがなかったからです。だから、それは恥ずかしいことではありません。先生は子どもたちに「自分はできないけどみんなはタッチタイピングできるようになろうね」と声がけしてあげてください。タッチタイピングは体が成長過程にある児童生徒のうちに身に着けることがもっとも効率的なのです。その時期に習得すれば一生使える価値のある技能になるのですから。

(次回は技術指導の導入編です)

プロフィール

・日本パソコン能力検定委員会副会長
・日本書写能力検定委員会企画部長
・琴河原株式会社取締役企画部長
・文部科学省「学びんピック」認定
 毎日パソコン入力コンクール大会運営副委員長 


・教育ジャーナリスト
・教育タイムズ(http://www.taizou.org)主宰
・日本記者クラブ会員
・元毎日新聞社紙面審査委員
・文部科学省「学びんピック」認定
 毎日パソコン入力コンクール大会運営顧問

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